MT4のEAで使われるインジケーターで最もポピュラーなのが移動平均線です。おおよそ8割か9割のEAで使われていると言っても過言ではありません。移動平均線は、過去の価格データを平滑化し、トレンドの方向性を知るために使われます。

移動平均線はMT4のEAにおいて、「トレンドの強さを見る」、「トレードのタイミングを見る」という使い方をされます。移動平均線の向きが上向きであれば強い上昇トレンドの発生を示し、下向きであれば強い下降トレンドを示します。傾きの角度が急であればあるほど強いトレンドです。

移動平均線はトレードのタイミングをはかる指標としても使われます。EAではゴールデンクロスとデッドクロスを使ったトレードとして使われるのが一般的です。短期の移動平均線が長期の移動平均線を上回った場合に買うゴールデンクロス、短期が長期を下回った場合に売るデッドクロスという使い方です。

他にも移動平均線がEAで使われる際には、価格が移動平均線からどれだけ離れているかを見て、過去の価格との比較からトレンドの逆転の可能性を判断することができます。
移動平均線のデメリットは、トレンドの方向性は分かるものの高値つかみ(底値つかみ)のリスクが存在する点です。どこが底値かを判断するための材料が必要です。底値を判断するためには別の移動平均線を組み合わせて使うという方法があります。たとえば100本移動平均線だけでなく、5本単純移動平均線を組み合わせます。それによりエントリーのタイミングや損切のタイミングを判断できます。

MT4のEAには移動平均線をメインとして使っているものと、他のテクニカル指標の補助として使われているものがあります。どのテクニカル指標にも強みと弱みがあるため、それぞれの弱みを補うためにも相性のいいテクニカル指標を組み合わせて隙のないEAを作ることが大切です。